灸はよもぎの葉の裏から採れ、チネオールという成分を豊富に含んでいます。これを伝統漢法理論で定められた経穴に乗せて点火し、燃焼させるのが灸です。

これは直接皮膚に触れない間接灸(円筒状)です。

鍼灸伝統理論で定められた経穴上に灸した場合とそうでない皮膚上に灸した場合とを比べた研究を見たことはありませんが、灸は身体中に熱ショックたんぱく質Heat Shock Protein を産生させることが明らかになっており、分子シャペロンとしての熱ショックたんぱく質の働きが灸の有効性と関連しているのではないかと考えられています。

灸療小話〜原 志免太郎

お灸を科学的に研究され、ご本人も健康長寿をされた先生です。足三里に毎日灸を据えるのを日課にされていたそうです。

1882年、福岡県生まれで京都府立医専を卒業後、九州帝国大学で灸研究に取り組み、1929年、結核に感染したウサギに灸をすえたら抵抗力が増すことを突き止めた論文で日本初の「お灸博士」となりました。

お灸について書かれた当時の文献がネット上に公開されています。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed1950/4/1/4_1_42/_article/-char/ja/

ホタルが日本住血吸虫の宿主、宮入貝の天敵であると突き止めるなど、ホタルの生態研究の分野、風土病の病原体発見などのお灸研究以外の業績も評価されています。この死に至る風土病(日本住血吸虫症)の発症地域には富士市浮島も含まれていました。

100才で「新しい灸学」を出版し、104才まで現役医師として働き、108才で男性長寿日本一になったそうです。