鍼灸は多嚢胞性卵巣症候群の患者の不妊治療に有効か?
朝霧高原治療院の田中です。治療が始まる前にちょっと休憩中です。
スウェーデンのヨーテボリ大学は昔から多嚢胞性卵巣症候群というよくある不妊の原因疾患に対する鍼の効果について研究しています。そこのボス、ステナービクトリン先生の記事です。
これです↓
https://www.thieme-connect.com/products/ejournals/abstract/10.1055/s-0037-1606570
概要
鍼灸は多嚢胞性卵巣症候群の女性において排卵を生じさせるための非薬物療法であるが、最近まで鍼によって排卵が生じたことによるその出生率や薬物的な排卵への補助療法としての役割については報告がありませんでした。クロミフェンは多嚢胞性卵巣症候群の患者での排卵に関する第一選択薬ですが、鍼灸が単独およびクロミフェンとの組み合わせでも効果がないのに比べると出生率において効果の違いが2倍です。このように最近の臨床比較試験の所見は多嚢胞性卵巣症候群の女性における鍼灸単独および組み合わせでの利用を支持していません。鍼灸は無治療と比べて排卵を多くし、多嚢胞性卵巣症候群に関連した他の症状を緩和するため、最近の研究は子供を熱望する多嚢胞性卵巣症候群の女性だけでなく、妊娠をあまり望まない女性にも重要な臨床的な示唆を有しています。この体験談的レビューでは生殖機能に対する鍼灸の作用メカニズムについて詳細に吟味し、刺激パラメータについて議論し、出生率に関する最近の所見について議論し、将来的な鍼灸臨床試験の比較状況について議論する。
まだまだ分からないことが多いですが、月経困難症や、そのほか女性ホルモンに関連した症状に対して鍼灸は効くような印象があります。
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