Spineに掲載された鍼灸の記事 4

朝霧高原治療院の田中です。今朝は気温2度。キリッとした寒さです。

さて。

こういうのはやる気のあるうちにコツコツ進めた方がいいと思うので脊椎専門の医学雑誌Spineに掲載された鍼灸の記事をどんどん読み進めていきます。

他にやることもあるし、読むものもあるので空いた時間を使って。

今日はこれ↓

Lam, Megan, BA, MSc*,†; Galvin, Rose, BSc, Dip, PhD, MISCP†; Curry, Philip, BSc, PhD* Effectiveness of Acupuncture for Nonspecific Chronic Low Back Pain: A Systematic Review and Meta-analysis, Spine: November 15, 2013 - Volume 38 - Issue 24 - p 2124-2138

doi: 10.1097/01.brs.0000435025.65564.b7

腰痛の9割は原因が特定できない、あるいはMRI画像所見と症状が一致しないなどの非特異性腰痛(以前は人喰い性腰痛と変換されたのですが最近は「非特異性」と変換されるようになってきました・・・)と言われています。

この非特異性腰痛に対する鍼灸の効果についてすでに行われた臨床研究についてまとめたものです。こういうのをシステマチックレビューといって個別のランダム化比較試験と比べてエビデンスとしては上位に位置します。ある研究ではこう、別の研究ではこういった結果だった、というのを総合的に見たものなのでそれはそうかな、と思いますが。

さて。

このシステマチックレビューとメタ解析は非特異性腰痛に対する鍼灸の効果について調査したものです。32の臨床研究がレビューに含まれ25研究からのデータがメタ解析に使われました。鍼灸をすると患者の自覚的な痛みのレベルや機能的な制限について改善が見られる、という結果だったようです。

確かに腰痛で鍼灸に見える患者さんは割合としてとても多いし、比較的よくなる方の方が多数派な印象があります。

ただしこのシステマチックレビューにも書いてありましたが、介入の有効性を示すための方法論として最も信頼性が高いと言われる二重盲検クロスオーバー比較試験を鍼灸では使うことができないため、鍼灸の有効性を示す論文の最後にはいつも「方法論的な不十分さのためエビデンスレベルは低い」という一文が付きまといます。

外科手術なんかも二重盲検はできないけれど介入の有効性を示すのにどういった方法を使ってるんだろうか?

さあ、鍼に行く時間です。

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