変形性膝関節症の患者に自己指圧が効く?
鍼灸師の田中です。あいにくの天気ですね。毎週火曜日は治療院はお休みにして文献チェックなんかに使わせてもらっています。
さて。
膝が痛い患者さんがこのところ増えている印象です。守ったら全員が絶対よくなる訳ではないけれど、膝の痛みがよくなる、よくならないを分けるひとつの根本的なポイントは2点あります。
ひとつは食習慣を見直すこと。3食の食事時間を決めること、主食>副食に戻すことがよくなっていくコツです。
ふたつめは適切な鍼の頻度をきちんと守ることです。膝痛に対する鍼に限りませんがとても重要なポイントです。
ご自宅で膝の自己指圧をすることもおすすめしています。その根拠となるのがこの文献です↓
Self-Acupressure for Older Adults With Symptomatic Knee Osteoarthritis: A Randomized Controlled Trial.
Li LW, et al. Arthritis Care Res (Hoboken). 2018.
以下要約です。
変形性膝関節症の患者に自己指圧が効く?:ランダム化比較試験
ミシガン大学のLiらは変形性膝関節症の関節機能と痛みの改善に自己指圧が効くかどうかを調べるために平均年齢73才の患者150名を対象に二重盲検比較試験を行った。うち50名は正しいツボに指圧をし、50名は正しくないツボに指圧をし、残りの50名は通常療法のみを受けた。
自己指圧をしたグループの患者らは8週にわたり週5日の自己指圧を1日3分行うよう教えられ、初診時、4週目、8週目に評価を行った。また週に1回の電話でNRSを用いた痛みの評価を行った。
自己指圧をしたグループはどちらも8週時に痛みと関節機能の改善を示し、グループ間に差は見られなかった。改善した理由は不明であるがプラセボ効果が関与しているのかもしれない。
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