がん性疼痛マネジメントに鍼?
鍼灸師の田中です。最近炭火焼きが気に入ってしまい時間があれば炭火焼きです。安い肉でも美味しく食べられるので家族にも人気です。
さて。
最近鍼の論文チェックをしているとがん関連の研究が多く目につくようになりましたうちにはほとんど来ていないけれど楽になるなら役立ててほしいと思います。鍼に限らずいろんなチャレンジが行われているようです。
以下要約です。
がん関連疼痛における補完統合療法の戦略-完全ながん性疼痛マネジメントの達成
Maindet C, et al. Support Care Cancer. 2019.
目的:がん関連疼痛の患者における補完統合療法のニーズが日に日に高まっている。この需要は薬物療法と介入療法はともに考慮される必要がある。補完統合療法は一定の特異的な疼痛関連の特徴をカバーするのに利用されるに違いない。このレビューの目的は統合がんアプローチにつながるダイナミックかつ学際的、そして個々に合ったマネジメントに用いられる補完統合療法のためのオプションを提示する。
方法:文献解析と臨床に基づく批判的熟考
結果: 補完統合療法のほとんどはがん性疼痛が主に副次的評価項目であったため、あるいは個体数が制限されていたために有効性の傾向を示しただけであった。理学療法は複数の特異的ながん(頭頸部がん、乳がん)の動作と痛み、後遺症(リンパ腫)の治療に対する有効性を示した。生存がん患者では身体活動性の高さは痛みの強さを減らす。がん性疼痛の複射(?)のため、不安、ストレス、うつ、気分障害に効く特定の心身療法(マッサージ、鍼、ヒーリングタッチ、睡眠療法、音楽療法)はがん性疼痛に有効である。コーピングスキルトレーニングなどの教育、ヨガ、太極拳、気功、誘導イメージ療法、仮想現実、認知行動療法単体もしくは併用といったその他の心身療法はがん性疼痛のひどさやその他のパラメーターを改善させる傾向が示されている。ほとんどの補完統合療法の結果持続性はまだ疑問である。
結論:補完統合療法の鎮痛効果は主に痛みのひどさにおける有効性の傾向、プロとしての職業的判断と患者の好みに基づいているので、質の高い臨床研究が行われるべきである。最適な個々に応じたがん性疼痛マネジメントを提供するため補完統合療法の実施には学際的チームアプローチが必要である。
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