線維筋痛症の痛みと天気について

おはようございます。朝霧高原治療院の田中です。今日の鍼の予約は12時からなので、線維筋痛症の痛みと天気の関係について調べたノルウェーの研究グループの論文を読みました。抄録だけですが。今年の初夏に発表されてます。

これです。
Blame it on the weather? The association between pain in fibromyalgia, relative humidity, temperature and barometric pressure
Asbjørn J. Fagerlund

鍼していると痛みと気圧に関係があるんだろうな〜という患者さんの訴えをよく耳にするのですが、こういう風に論文になっているのを見たのは今日が初めてでした。はっきりと分からない一文がありましたが、読んでいると分からないこともあります。ずっと調べながら読んでれば、学力も昨日よりはマシになるでしょう…

さて。コーヒーを一杯飲んで治療院に出かけるとします。

以下抄録です。

天気のせい? 線維筋痛症の痛みと湿度、温度、気圧との関係について
Asbjørn J. Fagerlundら

線維筋痛症患者が訴える痛みのレベルは天気の状態によって変わる可能性がある。先行研究では気圧の低下は痛みの増加と有意に関連があることを示唆しているが、気圧の変化の寄与の臨床的妥当性は限られている。この研究では気圧が受けるストレスの変異性に影響を及ぼしたか?ストレスレベルが気圧と痛みとの関係性を和らげた、あるいは影響したか?について調査した。

線維筋痛症患者48名が無作為化比較試験に参加し、治療開始前の30日間、毎日3回携帯電話のメッセージで痛みと感情の状態について報告した。患者らは痛みとの感情以外に天気のデータも収集していることは知らされなかった。 

結果は気圧が下がり、湿度が上がると痛みの強さや痛みの不快感が増すが、ストレスレベルに関連があるのは気圧だけであることを示した。強いストレスが痛みの悪化に関連があったのに対し、ストレスレベルは痛みの強さへの気圧低下の影響を有意に和らげた(Stress levels moderated the impact of lower BMP on pain intensity significantly, where higher stress was associated with higher pain. )。

気圧が上がると痛みも悪化するという多数の患者(40名)の反対の反応をする亜集団(8名)があり、有意な個人的な差があることが示された。

まとめとして、大部分の患者では気圧の低下は痛みやストレスレベルの増加に関連があり、ストレスはグループレベルで気圧と痛みの関連性を和らげた。気圧の変化に反応した有意な個人差が存在し、天気と痛みとの関連性は個人レベルで臨床的に妥当である可能性がある。

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