がん性の痛みに対する鍼灸

朝霧高原治療院の田中です。先日緩和ケアの講演会に参加させてもらいました。

日本では必要な化学療法が痛みのために継続できなくなっている患者さんへのオピオイド処方が特に地方で不十分で、今後増えていくことが期待されているようです。

おそらく今後日本で処方が増えていくのではないかと予想されるヒドロモルフォンというオピオイドはμ受容体に結合するらしく、鍼の作用メカニズム(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/19501658/)と被ります。

アメリカでは2017年の時点でオピオイド乱用による死亡者が47600人いたということで、逆にオピオイド処方をこれ以上増やしたくないのか、2016年の時点でアメリカ国立がん研究所のがんセンターのうち6割以上で鍼灸が行われているようで、がん性の痛みに対する鍼の研究数は増加しているようです。

鍼や指圧ががん性の痛みを緩和させるというシステマチックレビューとメタアナリシスがありました。

これです。

1111名を含む17研究のシステマチックレビューと920名を含む14研究のメタアナリシスで、エビデンスは中程度ながら鍼と指圧ががん性の痛みを低下させて鎮痛薬の使用量を減らすと結論づけています。

血小板数とか白血球数なんかを見て出血リスクや感染リスクをチェックしたり、がん患者さんに鍼する時には知っておかなくてはいけないことがあるので安易に手を出すのはどうかと思いますが、鍼がNKを増やすという仮説(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3135660/#__ffn_sectitle)もあるし、腫瘍鍼灸、興味深い分野です。

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