鍼灸の有効性を検証する取り組み

鍼灸の有効性は1979年に世界保健機構(WHO)によって初めて言及されました。これはWHO適応症49疾患として鍼灸関連のウェブサイトなどによく掲載されていますが、その当時北京に集められた専門家らの経験からリストアップされたに過ぎず、今日ではその信ぴょう性が疑問視されています。


1997年にはアメリカ国立衛生研究所(NIH)が鍼灸に関する合意声明を発表し、鍼灸が術後や化学療法時の悪心嘔吐、歯科の術後疼痛に有効であり、薬物中毒、脳卒中のリハビリ、頭痛、月経痛、テニス肘、線維性筋痛、筋筋膜性疼痛、変形性関節症、腰痛、手根管症候群、喘息に有効である可能性が言及されました。


また2002年には、鍼灸の臨床研究数の大幅な増加に伴ってWHOが鍼灸の比較臨床研究のレビューと分析を新たに発表しました。


このような経緯を経て、2010年にオーストラリア退役軍人省が、2013年にはアメリカ退役軍人省が鍼灸エビデンスマップとして鍼灸の臨床研究を検討し、臨床研究の数、エビデンスの質、有効性について検討しました。

その後、オーストラリア鍼灸漢方協会が2017年初めまでに行われた鍼灸のシステマチックレビューとメタアナリシスをまとめ、鍼灸エビデンスプロジェクトとして鍼灸の適応症について検討を行いました。

この検討の結果、鍼灸が以下の症状に有効であることが示されました。


片頭痛

頭痛

慢性腰痛

アレルギー性鼻炎

変形性膝関節症

化学療法による悪心嘔吐

術後の悪心嘔吐

術後疼痛


その他以下の症状に対しては有効である可能性が示されています。


急性腰痛

急性脳卒中

日帰り麻酔

不安

アロマターゼ阻害剤による関節痛

喘息

妊娠中の腰痛および骨盤痛

がん性疼痛

がん性疲労

便秘

開頭麻酔

うつ(抗うつ剤との組み合わせ)

ドライアイ

高血圧(降圧剤との組み合わせ)

不眠

過敏性腸症候群

陣痛

テニス肘

更年期のホットフラッシュ

感覚受容性閾値の調節

肩こり

肥満

閉経前後の不眠

かかとの痛み

脳卒中後の不眠

脳卒中後の肩の痛み

脳卒中後の痙性

PTSD(心的外傷後ストレス障害)

前立腺炎による痛み/慢性骨盤痛症候群

大腸直腸癌切除後の回復

むずむず脚症候群

統合失調症(抗精神病薬との組み合わせ)

坐骨神経痛

肩インピンジメント症候群(早期、運動療法との組み合わせ)

肩の痛み

禁煙(3ヶ月まで)

脳卒中リハビリテーション

顎関節痛

質の高い鍼灸をすべての人に 朝霧高原治療院 鍼灸|富士市 石坂

西富士道路広見I.Cから車で5分、広見児童館南側  厚生労働大臣免許第119017号 ウェブサイト最終更新日 令和7年5月23日

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