鍼のひびきの重要性
朝霧高原治療院の田中です。今日は午前中忙しくて夕方までけっこう時間があったので合気道の稽古をしたり、溜まった鍼の文献を読んだりしようと思ってましたが、アシスタントの植松さんに鍼してもらったら気持ちよくてすっかり眠ってしまいました。
さっきとりあえず1つ読んだのでアップします。訳してアップしているのは抄録分だけですが、全文を読むと、「電気鍼は極東で数十年間行われている」とか、「筋内に麻酔薬を注射するとひびきや鎮痛がブロックされる」とか他にも色々鍼のひびきに関するこれまでの研究が紹介されていて面白いです。
鍼をひびかせた場合に効く人と効かない人の割合を調べた研究も紹介されていましたがこんなのを見たのは初めてです。
こんなふうに内容を書いていくとついつい長くなりますね。
溜まった鍼の論文を整理するためにと思ってやっているのに、やればやるほど読みたい論文が増えていく、という…なんというか。でも読んでいること自体がそこそこ楽しいのでまあよしとします。
さて抄録です。
Significance of “Deqi” Response in Acupuncture Treatment: Myth or Reality
鍼の「ひびき」反応の重要性:神話か現実か
Wei Zhouら 2014
鍼は黄帝内経に記されている経絡理論に基づいてチャイナで2000年以上さまざまな疾患の治療に用いられてきた(※ ←嘘。本当は明の時代には消滅していた。)ひびきは鍼刺激による経絡内の気、あるいは生命エネルギーの興奮だと言われている。患者は鍼している間、しばしば麻痺感、痛み、膨張感、重さ、鈍痛、鋭い痛みといった空間的かつ激しい鍼感覚を経験する。鍼のひびきは鍼の効果を得るためのプロセスにおいて重要なパラメータであると考えられている。神経生理学的な側面からこの現象を理解することは臨床において重要であり、施術者が鍼の信頼性のある予後を得るため質的な鍼の評価を行うことを可能とする。このレビューは生理学的側面からみた鍼のひびきの現在の知識と理解を述べた。
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