がん治療における鍼
朝霧高原治療院の田中です。さすがに11月も終わりに近づいて肌寒くなりましたね。今日は予約が午後からなので鍼の論文をひとつ読んでから治療院に向かいます。
ダナファーバーがん研究所からのがん治療における鍼についての論文です。鍼ががん治療の中でどのように役立ちそうなのか、鍼をしない方がいい場合、する場合の注意点などが書かれていて参考になりました。
以下抄録です。
最近の腫瘍鍼灸の進歩と臨床における安全性の考察
Lu W, et al. Curr Treat Options Oncol. 2010.
腫瘍鍼灸は新たに浮上してきた研究分野である。発表された臨床研究からの最近の進歩はがん患者の症状の管理のための鍼の利用を支持するエビデンスを加えている。
最近の新たな発展には⑴頸部切除後の痛みと機能; ⑵頭頸部がんでの放射線療法による口腔乾燥症; ⑶乳がんでのアロマダーゼ阻害剤に関連した関節痛; ⑷ 乳がんおよび前立腺がんにおけるホットフラッシュ; ⑸卵巣がんに対する化学療法で生じた好中球減少症が含まれる。
妥当性確認や裏付けの確認が今後必要なものもあるが、いくつかの介入はがん患者に対する非薬物的オプションになっている。一方で、この分野の急速な発展とがん患者からの要望の高まりにより、腫瘍鍼灸を行う際の安全性に関する出版物の発行が必須となっている。
がん患者は鍼による有害反応のハイリスク群である。安全性の測定を促進させるための実践的な戦略が議論され、推奨されている。
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