鍼をするとエンドルフィンは出るのか?
おはようございます。朝霧高原治療院の田中です。一昨日昨日と暖かい日が続き、先日の雪もかなり溶けました。
昨日の「鍼をするとエンドルフィンは出るのか?」の続きです。これです↓
このインドネシアのグループは研究に参加してくれる健康な人を36人集めて親指と人差し指の間にある合谷というツボに鍼して電気で30分刺激するグループと、掌側の前腕に(ツボではないところに)鍼して30分電気を流したふりをするグループとに半数ずつ無作為に割り振って、鍼する前と後との血液を取り、血漿中のエンドルフィン濃度をELISA法という方法を使って調べました。「イライザ法」と言います。キャンディキャンディを思い出してしまいますね。年齢でしょうか。
30分後、血漿エンドルフィン濃度が上がったか下がったかを示す表が載っているのですが、上がった人は電気鍼をしたグループでは18人中9人(50%)、比較対象のグループでは1人(5.6%)だったようです。
電気鍼をしたグループで変化なしが2人、下がった人が7人。比較対象のグループでは変化なしが3人、下がった人が14人だった。
「鍼しても半分の人にはエンドルフィンは増えない」とも受け取れますが、比較対象のグループと比べると統計的な有意差があるようです。
論文後半では鍼してエンドルフィンが出る仕組みについて詳細に記述されていて勉強になりました。参考文献には聞いたことのある鍼の研究者の名前がチラホラ。
今後は研究参加者人数を増やしたり、複数のツボを使ったり、電気鍼を繰り返し行うとエンドルフィンがもっと出るかを確かめたり、脳脊髄液中ではどうなっているのか?を知りたいようです。
鍼が効く仕組みを知りたいという想いに溢れたいい論文でした。
仕事に遅れそう!
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