がんに対する鍼灸の進歩と安全性の懸念 その5

朝霧高原治療院の田中です。昨日は田子の浦の先毘沙門天のだるま市にぷらっと出かけてきました。だるま市はほぼ25年ぶり。初日で平日の午後だったせいか昔ほどの活況感はなかったもののいろんな顔の達磨をのんびり眺めて歩くことができました。

さて。

る鍼灸の進歩と安全性の考慮、もいよいよ佳境です。昨日眠くなって寝てしまったのでその続きから。これです↓

がんの患者さんに鍼する時に注意しないといけないことがある。それはまずひとつにはこれらの研究が行われたのは手洗い、使い捨ての鍼、使い終わった鍼をすぐさま処分する廃棄ボックスなどが当たり前のクリーンニードルテクニックが普及した先進諸国でのこと。

次にがんセンターで鍼する場合には電子カルテや看護師のサポート、主治医との密な連携などがあり、通常の鍼灸治療の現場ではこういったことが欠如するケースがほとんどだということ。

確かここまでだったような。

さて続き。この腫瘍鍼灸という分野は進歩があまりにも急速だったために腫瘍鍼灸師という専門性を持った鍼灸師の存在はまだ少数派である。現代医療の知識をしっかり持った上でがん治療チームと連携しながら鍼する必要がある。

なるほどそう思います。

がんの患者さんでは免疫機能の低下、化学療法による汎血球数の減少、放射線の影響、がんの進行、転移病変などのため有害事象のリスクが高くなる。感染や出血を生じやすく、転移部位や血腫のできた四肢に鍼が当たることも考えられる。

そこでダナフアーバーがん研究所では以下の状態に当てはまる患者さんには鍼をしないように勧めているらしい。ここ重要。

1. 今現在化学療法や放射線治療を受けている最中の人。
2. 好中球減少や血小板減少など血液成分に重度の異常がある人。
3. 大きな併発症により病態が進んでいる人。
4. 多発性骨転移による痛みの人。
5. がんが脳に転移している人。

具体的には
a) 絶対白血球数が500/μL以下の人。
b) 血小板数が25,000/μL以下の人。
c) 意識障害のある人。
d) 不整脈のある人。
e) 身体状態が不安定な人。
これらのガイドラインに沿って鍼を受ける前に主治医の許可を得るようになっているそうです。

がんに対する鍼灸に伴う懸念は新たな研究領域であり、Ladasらは骨髄移植を受けた32名の小児がん患者(平均年齢15.2才)に鍼した際のカルテ記録の後ろ向き研究で、血小板数が2万/μL以下の重度の血小板減少の患者でも鍼による出血の副作用が認められなかったと報告している。これ↓
これはコロンビア大学メディカルセンター内の鍼灸外来からの報告ですが、日本の代表的な鍼メーカーセイリン🇯🇵のJタイプという鍼(うちの治療院でずっと前から使ってたのと同じ鍼。今はJSPタイプ)を0.5寸、つまり約1センチの深さで施術をした場合だそう。これで鍼のひびき感覚を生じさせようとすればどんな感じになるか大まかな施術様式が想像できます。実際にはどんな感じでやっているんだろうか。

まとめ

・すべてではないが、がんに対する鍼灸の研究の質は年々よくなってきている。
・利益とリスクを同時に評価した場合、鍼灸はがん患者の症状マネジメントに対する非薬物的治療オプションとなってきている。
・安全対策としては腫瘍鍼灸師の育成、標準化された鍼灸臨床の奨励、臨床ガイドラインの改善と普及などが挙げられる。

読み終わりました。スッキリ。




しつこい慢性のこり、痛みに 朝霧高原治療院 鍼灸

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