アレルギー性鼻炎に対する鍼灸 その3

おはようございます。朝霧高原治療院の田中です。今朝の河口湖はマイナス5℃です。

昨日見つけたアレルギー性鼻炎に対する鍼灸の論文は鍼をすると抗ヒスタミン剤の使用量が減るのか?といった内容で結論からすると「鍼をすると鼻炎関連QOLと花粉症スコアが改善し、抗ヒスタミン剤の使用量が減る」ということのようです。

本文を読んでいきます。これです↓

ヨーロッパでは成人のおよそ23%がアレルギー性鼻炎で、ドイツではセチリジン(商品名ジルテック)がいちばん処方されているそうです。疲労、めまい、頭痛、眠気、喉の痛みの副作用があるので18%の花粉症の人が鍼灸を使用しているそうです。

研究に参加したアレルギー性鼻炎の人たちは2008年と2009年の3月から5月までの間で計1588名で、そのうちこの研究に相応しい422人が鍼と抗ヒスタミン剤(頓服)、偽鍼と抗ヒスタミン剤(頓服)、抗ヒスタミン剤(頓服)のみの3グループに2:1:1の割合で分けられて、薬のみのグループ以外は12回の施術を受け、施術期間(8週)の薬の使用について記述して、薬の平均使用日数がどう変化したのかを調べる、という研究です。通年性のアレルギー性鼻炎の人は除外されてます。

使ったツボも細かいこともあれこれ書いてありますが、結論としては414人のデータが解析された結果、鍼をしたグループでは抗ヒスタミン剤の使用日数が有意に減少したそうです。服薬のみのグループでは1回も薬を使わなかった人はグループ全体のたった16%だったのに対して、鍼をしたグループでは約38%の人が8週の間一度も薬を飲まずに済んだようです。

また抗ヒスタミン剤単独グループでは花粉飛散のピークに伴って服薬日数が増えたのに対し、鍼併用群では研究開始と同時に抗ヒスタミン剤を服用した人は稀で、服用する日数も増えなかったようです。

なんかすごくないですか?もし試してみたい人が鍼に来たらこの研究で使われた鍼のやり方をそのまま使ってみようと思います。

ただジルテックだけで花粉症がやり過ごせる人にとっては鍼をするメリットは薄いような気がします。それはジルテックが安い薬剤だからです。1錠20円以下ですから。保険も効くし。鍼は保険ダメですから。
だから腰痛や肩こりや健康増進なんかのために元々鍼にかかってる人か、花粉症の薬を飲んでもダメな人か、あるいは眠気なんかの副作用がイヤでジルテックを使いたくない人しか、花粉症に対する鍼灸は特別要らないいような気がします。

あと少しですが、もう眠いのでまた明日。

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