肥満ラットの変形性関節症に対する鍼

こんにちは。朝霧高原治療院の田中です。
今朝は富士吉田の北口本宮富士浅間神社に散歩に行ってきました。神社って時々行くと気持ちがいいですね。なんとなく。

さて。
高脂肪食を与えて肥満にしたラットに鍼をすると変形性関節症が予防される、というチャイナの論文がありました。
これです↓

Electroacupuncture Prevents Osteoarthritis of High-Fat Diet-Induced Obese Rats
Lin-Lin Xieら, 2020.

変形性関節症(OA)に対する鍼の効果は基礎研究および動物実験で証明されてきた。しかし肥満を生じた変形性関節症に対する保護的作用の可能性については調査されていない。そこで我々は高脂肪食で生じさせた変形性関節症の病態に対するさまざまな鍼の効果を調べた。12週の食事で肥満を生じさせた後、肥満ラットは2週間にわたって足三里、陽陵泉、足三里+陽陵泉の3つの鍼プロトコルで施術を受けた。結果、肥満で生じさせた変形性関節症ラットにおいてすべての鍼プロトコルで肥満により生じた軟骨マトリックスの退行変性とMMPの発現、肥満によって生じた全身および局所の炎症の軽減だけでなくさまざまな脂質代謝の調節作用や腸の微生物に変化を及ぼした。さらにどの鍼のプロトコルも肥満ラットにおいて糞中の微生物の多様性を増大させ、コミュニティの構造を変化させた。我々は足三里と陽陵泉がバクテロイデス門(グラム陰性菌)とフィルミキューテス門(グラム陽性菌)の比率の増加とともに腸の微生物叢での炎症性シフトを阻害させ、関連して潤沢なクロストリジウム、アッケルマンシア、ブチリシモナス、ラクトコッカスの回復を促進させることを見出した。足三里と陽陵泉はどちらも血清炎症メディエーターに抗炎症作用があるが、足三里と陽陵泉との組み合わせのプロトコルだけが肥満ラットのLPS-仲介性関節炎症を効果的に阻害することができる。そのため肥満に関連した慢性炎症、脂質代謝疾患、腸微生物相疾患の寛解は変形性関節症の回復を促す足三里および陽陵泉への鍼の重要なメカニズムとなっている可能性がある。
変形性膝関節症の患者さんに鍼すると結構な割合でよくなる人がいます。確かに。でもあまり体重がオーバーしているとやっぱりあんまりよくならない人が多いと思います。
無理なくゆっくり減量するには頭を使わないとダメ。運動では普通減らない。

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